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女性は50歳前後になると卵巣の働きが低下し、卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンが急激に減ってしまいます。
すると、閉経をはじめ体にはさまざまな変化が起こり、更年期障害以外にも高脂血症や動脈硬化なども多くみられるようになります。 -
体内のホルモンバランスが崩れ、各臓器の働きをコントロールしている自律神経が不安定な状態(自律神経失調症)になり、さまざまな症状が起こります。
動悸、息切れ、めまい、肩こりなどの症状は、動脈硬化が原因で起こることもあります。自己判断による更年期障害との思い込みは危険です。
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一般的に女性は男性に比べてコレステロール値が低く、動脈硬化も少ないといわれています。
ところが閉経を迎える頃から血清LDLコレステロール値は急激に上昇し、動脈硬化も増加します。これは、血管壁へのコレステロールの蓄積を防ぎ、動脈硬化を予防する働きを持つエストロゲンの分泌が低下するためと考えられています。悪玉(LDL)コレステロールが高い状態が続くと、動脈硬化が進行し、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの重大な病気を引き起こします。
高脂血症や動脈硬化には、生活習慣病が深く関係しています。閉経に伴うコレステロールの上昇は、いわば女性の宿命です。
しかし、ライフスタイルを改善することで悪玉コレステロールを減らしたり、高血圧を予防し、動脈硬化の進行を遅らせ、血管の老化を防ぐことは可能です。 -
・カロリーのとりすぎに注意 …
肥満は動脈硬化を悪化させる高脂血症や高血圧、糖尿病の原因となります。
油っこい高カロリー食品や、糖質のとりすぎにも注意が必要です。
☆主な高カロリー食品:とんかつ、ステーキなど
☆糖質を多く含む食品:ケーキ、和菓子などの甘いお菓子、 ご飯、パンなどの穀類 くだもの、ジュースなど・食物繊維をたくさんとる …
食物繊維は腸管からのコレステロールの吸収を抑え、排泄を促します。
☆食物繊維を多く含む食品:野菜・きのこ類・海藻・豆類・こんにゃくなど・油は植物性のものを …
動物性脂肪は血液中のコレステロールを増やしてしまいます。
一方、植物性脂肪や魚類に含まれる脂は、コレステロールを下げる働きがあるため、比較的安心してとることができます。・ビタミンEを積極的に …
ビタミンEには動脈硬化を防いで、血管の老化を防止する働きがある他、自律神経を安定させ、更年期障害を改善する効果も期待できます。
☆ビタミンEを多く含む食品:ほうれん草、かぼちゃ、ナッツ類、大豆など・塩分を控えめに …
塩分のとり過ぎは動脈硬化の危険因子である高血圧の原因となりますので、控えめに。 -
毎日の運動は血液中の脂肪を減らし、肥満を解消して動脈硬化の予防に役立ちます。
手軽にできる運動を日常生活の中にうまく取り入れる工夫をしましょう。
過労による肉体的なストレス、精神的ストレスの蓄積は高血圧を引き起こしたり、ホルモンバランスを崩し、動脈硬化を促進させる原因となります。
更年期障害の症状がつらいときは無理をせず休息をとりましょう。上手なストレス解消法を見つけることも大切です。
喫煙はニコチンや一酸化炭素などの有害物質が血管に悪影響を及ぼし、動脈硬化を進行させます。
アルコールも飲みすぎると動脈硬化の原因となる肥満や高血圧を引き起こしますので、程々にしましょう。
八幡通り歯科マガジン 更年期とコレステロール
on 2023年4月1日
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